2016年9月29日木曜日

マンスリーコンサート(池袋)

NPO法人日本音楽生涯学習振興協会の主催で、毎月一回、池袋で歌わせて頂きました「平野雅世マンスリー・コンサート」
昨日で一旦終了させて頂きました。

ちょうど2年前から始まり、丸2年、毎月させて頂きました。このような機会を頂いたこと、また、お越し頂いた皆様に心から感謝しています。

音楽活動を関東でも始めたばかりの頃に、私の歌を沢山の人に聴いて頂こう、平野のことを沢山の人に知ってもらおうということから、始まったコンサートでした。

毎月一回がやってくるのは、本当にあっという間で、毎回、プログラム作りに追われていました。大阪と東京を行ったり来たりで、移動が台風とぶつからないか、ドキドキしたこともありました。また、喉の調子がいい時ばかりではありませんでしたが、一度も穴をあけずに本番をこなせた事は、自分でも頑張ったかな…と思います。


一般のお客様向けへの曲として、普段歌う事の少ない日本歌曲や、ポピュラーな曲などを歌わせて頂き、レパートリーが広がりました。リクエストなども頂き、今、皆様がどんな曲を聴きたいのか、普段、どんな曲を聴いているのかなども知る事ができました。

また、お話ししながらのコンサート、トークが苦手な私でしたが、以前よりはお客様向けにお話しする事にも慣れました。

毎回、お客様の反応を見ながら、お話しさせて頂いたり、悩んで選曲をして歌わせて頂いたり、充実した時間になりました。

毎回、お客様からは嬉しいメッセージ、応援も頂き、励みになりました。昨日は「24回、皆勤で来ましたよ!」とお声かけ下さったお客様もいらして、本当に嬉しかったです。

マンスリーは一旦お休みですが、こちらの事務所主催のコンサートなどでは引き続き歌わせて頂きます!

今までお越し頂きましま皆様、本当にありがとうございました。そして、これからもどうぞよろしくお願い致します。




 

2016年9月28日水曜日

9月マンスリーコンサート終了

毎月コンサート、9月が終了致しました。

今回は藤原歌劇団の大ベテラン、メゾ・ソプラノの牧野真由美さんをゲストにお迎えしました。メゾならではの深い響き、暖かいお声で日本歌曲からオペラまでご披露頂きました。控え室でも、終始リラックスした雰囲気で、初対面の私にも気さくにお話し下さり、私も楽しく本番で歌う事ができました。

牧野さんと「蝶々夫人」の「花の二重唱」を一緒に歌わせて頂きました。このオペラの中で、蝶々さんが三年も待ち続けたピンカートンが、アメリカから帰って来る!と大砲の音を聞き、双眼鏡で船を確認し、スズキと喜び合い、歌う二重唱です。

今日の本番までに、自分で練習をしようと楽譜を取り出しました。久しぶりにこのシーンを歌うので、「蝶々夫人」を自分が初めて歌った時の楽譜を取り出してみました。どの役も、初めて取り組む時には、楽譜にかなり色んな事を書き込みます。その後、色んな形で歌う事に合わせ、色んな楽譜を用意するのですが。

私が初めて「蝶々夫人」を歌ったのは、今一般的に上演されてるものではなく、初演版というものです。プッチーニが作曲して初演発表した後に、色んな部分をカットして改定されて現行版、今の形になっている。無駄?な部分をそぎ落とし、歌詞や音程も少し変わっている。その楽譜を取り出してみました。

「花の二重唱」も初演版、現行版と歌詞が少し違っていました。何度か現行版も歌ってるので、その時には歌詞の違いも分かっていたはずですが、その事もすっかり忘れていました。

待ち続けた彼が帰ってきた事に感動しながら、現行版では 「桜の花びらに、自分の顔を埋めたい!」とスズキに歌いかけます。初演版では子供に「可愛い手を叩いて喜びましょう」 となってます。今となっては、現行版に慣れた私ですが、改めて初演版の歌詞もいいなぁと思いながら、今日のために現行版で練習しておりました。

本当に素敵なメゾ・ソプラノ、牧野さんと、大好きなプッチーニ、「花の二重唱」を歌わせて頂き光栄でした!藤原さんのピアノも素晴らしく、今回も楽しい本番になりました。ありがとうございました。

 

2016年9月27日火曜日

フランス語には英訳で!

「カルメン」の舞台はスペインですが、スペイン語で歌うわけではなく、フランス語で書かれています。
最近私が歌っているのは、イタリア語のオペラばかり。以前歌った時から時間も経っているので、復習というより、新しく、改めて勉強しようと思っています。

イタリア語は知らない単語でも、読み方の法則がかなり単純なので、読む事はできます。知らない単語が出てきたら意味を調べます。
フランス語はイタリア語のようにいきません。簡単に読めませんので、発音記号からのスタートです。

以前「カルメン」に取り組んだ時には、この本の存在すら知りませんでした。まだ出版されてなかったかも知れません。

最近、フランスものを歌う時のお助けアイテム。フランス語の歌詞の上に発音記号、下に英語。英語は、その単語、単語で英語が書いています。ヨーロッパの言語の語順が同じなんで、単語単語で並べても文章になってます。

これが日本語訳になると、基本的に主語、述語が逆になり、語順がバラバラになり、日本語訳を見ても、ダイレクトに感じて、その単語を言えなくなる。
英語の方が、よりその言葉、歌詞のイメージに近づけます。本当にありがたい本です。

これを見ながら、発音記号と英語を、楽譜に書き込み、準備していきます!



 

2016年9月26日月曜日

「カルメン」フラスキータ役

来年、2月の「カルメン」の稽古予定や、今回使用する楽譜の版などの連絡を頂き始めました。ゆっくり準備を始めようかと思います。

「カルメン」のフラスキータ役、歌うのは3回目になります。今回は、東京文化会館、そして愛知県立芸術劇場でも歌わせて頂きます。どちらも素晴らしい劇場で、観には行ったことがありますが、舞台に立つのは初めてですので、本当に楽しみです。

フラスキータという役は、私の記念すべきオペラデビューの役、カルメンのお友達、ジプシーの仲間です。私が初めてソリストとしてオペラの舞台に立ったのは、広島で「カルメン」のフラスキータ役でした。緊張しっぱなしの舞台でしたが、周りのスタッフ、共演者の皆さんのサポートが素晴らしく、いいオペラデビューになったこと、本当に感謝しています。

その後、関西二期会でも同じ役でのデビューでした。同じ役を続けて歌えたので、この時は自信を持って舞台に立つことができました。そのおかげで、この後、関西二期会の「ボエーム」のミミ役を歌わせて頂くことに繋がったのです。

今回、藤原歌劇団で、またこの役で舞台に立たせて頂ける事、何だかご縁を感じ、感慨深いものがあります。


この対訳本の絵を見ていると、スペインに行ってみたい!!と思いが膨らむばかりです。
 

2016年9月23日金曜日

ご冥福をお祈りします

友達、同世代の歌い手さんが亡くなりました。ソプラノの亜季さん。
 
お通夜、御葬式は、私は東京で、オペラ「リタ」の通し稽古、ゲネプロと重なり、伺う事が出来ませんでした。

先日、やっと御参りする事が出来ました。

亜季ちゃんとは、私がオペラデビューして間もない頃に共演させて頂きました。マスネの「シンデレラ」(サンドリヨン)で、亜季ちゃんがシンデレラ役、私は義理のお姉さん役。とても笑顔が素敵で、彼女が来ると、稽古場が明るくなっていた。亜季ちゃんと話している時は、いつも笑っていた記憶しかない。すでに何本もオペラの主役をしていた彼女でしたが、この頃以降から、子供さんの子育てのため、音楽活動をセーブされていた。

その後、私は亜季ちゃんの御主人、西尾君と共演を沢山させて頂くようになった。かれこれ数えると、8作品にもなる。西尾君から、お稽古の間に、よく亜季ちゃんのお話を聞いたり、また、本番を観に来てくれた亜季ちゃんと息子さんと、終演後に楽屋でお会いすることもありました。本当に仲の良い御家族でした。

亜季ちゃんが亡くなったすぐ後、本当に3日後に、「ドン・ジョバンニ」大きな本番に立った西尾君。それまで病院から毎日稽古に通い、病院に帰っていたという。「ドン・ジョバンニ」のレポレッロ役は、このオペラの中で、一番量が多く、相当大変な役です。しかも初役で、東京の歌手達相手に、こんな状況の中よく歌いきったと思います。亜季ちゃんも、この本番は「絶対見に行く」と、とても楽しみにしていたそうです。そんな事も、西尾君の歌う支えになったと思いますが、実際に西尾君からお話を聞き、本当に胸が張り裂けそうになりました。

心より御冥福を御祈りします。本当に残念で、無念でなりません。