2017年1月31日火曜日

ミリヤーナ・ニコリッチ さん

私が出演する日のカルメン役はセルビア出身のメゾ・ソプラノ、ミリヤーナ・ニコリッチさんです。185センチの長身、スタイル抜群で、美人、野生的で妖艶なカルメンにぴったりです。歌、声、演技と本当に素晴らしいです。昨年メトにもデビューされています。

恥ずかしながら、私はセルビアと聞いてもピンと来ず、場所を調べました。ブルガリアの近く、東欧です。

そんなミリーですが、本当に明るく、気さくに色々と話して下さいます。ご主人様もテノール歌手で、今はオペラ出演が控えてるオーストラリアにいらっしゃいます。オーストリアではなく、南半球のオーストラリアです。遠い。。。

ミリーは日本でのカルメンの公演が終わると、そのまま次の公演のためスペイン、マドリッドへ行くそうです。ミリーのお父さんが、セルビアからマドリッドへ子供さんを連れて来てくれるそうで、「久しぶりに息子に会える!早く旦那さん、息子さん3人で一緒に会いたい。」と話されてました。

お稽古の合間、ちょうどミリーと話してる最中に、オーストラリアの旦那様から電話がかかってきて、アイフォンで、テレビ電話でお互いの顔を見ながらお話しをされてた事もありました。私も旦那様にご紹介頂き、電話ごし、画面ごしににご挨拶させて頂いた事も。旦那様、息子さんと早く会いたいだろうなあ。

国際的に活躍する歌手の生活は、そういうものだろうなと想像はしてましたが、実際に直接お話しを聞くと、本当に世界を駆け回ってる。スケールの大きさがすごいです。

 

2017年1月30日月曜日

カルメン in 浅草

「カルメン」のお稽古がお休みの日に、両日カルメン役のミリヤーナさん、ゴーシャさんと一緒に浅草に行ってきました。

私が出演する日のカルメン役のミリヤーナさんの事を、皆ミリーと呼ばせて頂いてます。ミリーと、お稽古の間に色々とお話しする中で、「浅草に行くといいですよ!」とお話しした事がありました。後日、「行ったらいいと言っていた、場所の名前を教えて!」とメールがありました。そりゃそうです、外国の地名なんてそんなに簡単に覚えられるわけがありません。ASAKUSA ですよと、メールを少しやり取りして、一緒に浅草に行く事になりました。もう一人のカルメン、ゴーシャさん、私とダブルキャストのフラスキータ役の尾形さん、ミリーのお友達のことみさん、途中からホセの藤田さんも合流、豪華なカルメン浅草ツアーになりました。

私もかなり昔に東京観光した際に訪ねたきりで、久しぶりの浅草。平日にも関わらず、物凄い人でビックリしました。仲見世から浅草寺まで、人人人で、少しずつしか進めません。外国からの観光客が本当に沢山。お店も少しずつ皆で見ながら、人形焼や、お煎餅を食べ、ようやくお寺に到着。お寺では、皆で「カルメン」の公演成功祈願をしました。ミリーもゴーシャも、しっかりお賽銭を一緒にして、手を合わせていました。

昼食後、仲見世のお店でお買い物です。彼女達の興味の示すものを、話ながら一緒に見て、本当に楽しかった。日本人形や、けん玉、ダルマ落としなど買っていました。そして、Tシャツもお土産に沢山買ってましたが、「相撲」「歌舞伎」「忍者」「侍」と漢字が入ったそれぞでの派手な絵柄のものを喜び、本当に何枚も買ってました。やっぱり漢字が好きなんですね。お経の漢字が羅列しているTシャツも買ってたぐらい、漢字に魅力を感じてらっしゃいました。浴衣も楽屋着にいいと、あれやこれやと試着して購入。日本人が着ないような、派手な浴衣も、良く似合ってました。外国人が好む、日本のもの、カルチャーが分かり、本当に面白かったです。

カルメンさん、「また何回も来たい!」でも「全部買い物したくなる危険な場所だわ!」と浅草に大満足でした。楽しい浅草ツアーでした。


2017年1月29日日曜日

「カルメン」劇場入り

「カルメン」の本番、上野の東京文化会館に劇場入りしました。楽屋も用意して下さってます!文化会館の小ホールでは歌ったことがありますが、大ホールで歌うのは今回が初めてです。

客数から舞台を見てると、上野文化会館は、かなり広い!横にも大きいイメージがありましたが…  今日、初めて舞台から客席を見てみると、思ったより小さく感じました。舞台そでは、本当に広くて驚きました。

お昼から劇場に入り「場当たり」、立ち位置の確認などを頭から順にしていきます。あっという間に時間が過ぎ、夕方から舞台で衣装をつけての通し稽古です。

夕方からの通し稽古に備え、何か食べなければ…  とオペラの中でも、いつも一緒にいるメルセデス役の米谷さん(←マイヤさんと読みます) が、楽屋の中にある食堂に行こう!と教えてくれて、食堂へ。精養軒ではありませんか!出演者、関係者が食事するように入っている食堂は、文化会館の表にもある精養軒でした。食事を終え、あっという間に通し稽古の時間になり、衣装を着けてスタンバイです。劇場の中に入ると外の景色はシャットアウトで、時間の経過が全く分からなくなります。

今日はオーケストラではなく、ピアノでの通し稽古です。オケピットはこんな感じで、ピアノが真ん中に置かれています。普通のオーケストラでは見ない光景ですね〜 

客席の壁の木のオブジェも素敵です。日本の中心?!東京、上野のホールで歌わせて頂く事を楽しみながら、頑張ります。

2017年1月28日土曜日

「カルメン」オケ合わせ

普段のお稽古は、ピアノ伴奏でのお稽古ですが、オペラの本番前になると、オーケストラと歌と合わせてから劇場入りします。そのオーケストラと合わす事を「オケ合わせ」と略して言い、テンポや音量の確認などをします。

今回のオーケストラは日本フィルハーモニー。ここ数年、日本フィルの子供向けの「夏休みコンサート」に、姪を連れて行って、私は一方的に親しみを持っているオーケストラです!

最初から最後まで、順調にオケ合わせも終了し、この日はキャスト全員で決起集会!パワーをつけようと、焼き肉を食べに行きました。皆、本当に良く食べ、良く飲み、良く喋って楽しかった。一致団結、いい公演になるよう頑張ります。


2017年1月27日金曜日

⑳スペイン9.10日目帰国・完

帰国はバルセロナからフィンランド、ヘルシンキ経由で成田へ向かいます。

9日目の朝食を早目に頂き、ホテルをチェック・アウトしてバスでバルセロナの空港へ向かいました。バルセロナの空港は、かなり広く、免税店も沢山。ぶらぶらウィンドーショッピングしながら、乗る飛行機の出発ゲートまで歩きました。
喉が乾いて、ゲート近くのお店で飲み物を買いました。ゲートにツアーの方々もちらほら集まり出していて、いよいよスペインを出発です。

4時間程飛行機に乗り、ヘルシンキの空港に到着です。ここで2時間程の乗り継ぎ時間があり、ラウンジが使えるということで行きました。カレーの匂いにひかれ、カレーとサラダを頂きました。あっという間にヘルシンキ出発の時間になり、飛行機へ乗り込みました。

ここからは完全にJALの飛行機。成田まで10時間程の飛行です。帰りの飛行機では、日本語が恋しくて?!「後妻業の女」邦画を見ました。やっぱり大竹しのぶが強烈で、凄かったです。、

映画を見終え、お金の入れ替えをする事に。いつも海外に行く際、財布を2つ持って行き、日本円と現地通貨と分けて入れて使っています。使っていないお金の方はコンパクトな財布に入れてしまっています。両方の財布を出そうとすると、日本円を入れてる小さい財布は出てきましたが、使っていた大き目の財布が無い!!!飛行機の中で、色んなところを探しまくりましたが、やはりありません…   ユーロはほぼ使いきっていて、小銭くらいしか入ってませんでしたが、クレジットカードが入っていたのが心配でした。

ツアコンの稲村さんのところへ行き、事情を説明しました。記憶をたどると、最後に財布を出して、お金を使ったのは、バルセロナの出発ゲート近くのショップで、出発の少し前に、飲み物を買ったのが最後でした。ヘルシンキの空港でも買い物はせず、お財布を触る事は一切ありませんでした。やはり、カードだけが心配でしたが、どこかですぐに使われたとしても、私が飛行機に乗ってる時間は確実に証明できるので、保険でカバーできるだろうとのこと。飛行機の中からはどうする事も出来ないので、到着後、すぐにカードを止める手続きをしましょうと、カード会社の電話番号を調べて下さいました。

そこからは、大丈夫と分かっていても、心配と気分がダウンしてしまいました。と言っても、どうする事も出来ずに、「シン・ゴジラ」を気もそぞろに見たり、機内食を頂いたりして過ごし、やっと成田へ到着です。

預けたトランクを受け取り、ツアーの皆さんとご挨拶をして解散後、稲村さんがお付き合い下さり、カード会社に電話し、カードを止めました。カード会社が「警察に届けて下さい」と言い、稲村さんが「成田空港内にも警察があるので一緒に行きましょう」と警察へ。警察では、どこで紛失したのか?落としたのか?すられたのか? 分からないので、結局何の証明も出せないとのこと。 そこに至るまで、かなりの時間が… 帰国して、本当にお疲れの稲村さんにお付き合いさせ、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

警察を後にして、最後の最後まで面倒を見て頂いた稲村さんとお別れし、伊丹への国内線への出発時間まで時間を潰しました。伊丹へ到着し、父が迎えに来てくれ、家に到着。その後、カードの被害もなく、大事にならず本当に良かったです。

今回のスペイン旅行、全く知らない人同士、住んでる場所も全国色々の方が集まってのツアーでしたが、異国スペインを一緒に横断、観光、食事も共にして楽しい旅になりました。個人旅行ばかりで、もう何年もこういうパッケージツアーを使っての旅行はしてませんでしたが、こういうパッケージツアーもいいものだなあと思いました。帰国後にオペラを観に来て下さるというご縁も出来ました。嬉しいかぎりです。
また、今回はバルセロナやマドリッド以外の、個人ではなかなか行きにくい地方に、要領よく行くこと、地方間を移動することが楽に出来ました。ロンダにも行けて良かった!執念ですね〜(笑) 楽しいスペイン旅行、本当に良かったです。

稲村さん、ツアーの皆様、旅行記を読んで下さった皆様、本当にありがとうございます。
スペイン旅行記、これにて終了致します。