2016年12月16日金曜日

フランス語のディクション

カルメンの舞台はスペインです。 お稽古の中で演出家がお話し下さいましたが、カルメンの作曲家、ビゼーは実際にスペインを訪ねたことがないそうです。行ったこともない国なのに、こんなにスペインを感じる音楽はない位に、スペインらしい音楽を作ったピゼー。前奏曲だけで、一気に聴いてる人をスペインの世界に誘います。後世に、これだけ世界中で上演される作品を作り出したビゼー、天才ですね。改めてこんな事を思いながらのお稽古。

カルメン、舞台はスペインなのですが、歌っている歌詞はフランス語です。オペラの大半がイタリア語、次に多いのがドイツ語。フランス語はその次にきます。フランス語のオペラ作品自体少ないですし、上演も少ないです。イタリアオペラの際は、ディクションの先生がお稽古に入ることは少ないのですが、フランス語のオペラの際は、ディクションの先生が入り、発音チェック、歌う際に発語するコツなどを指導して下さいます。

ディクションというのは、演劇やオペラなど、舞台での発音方法という意味で、私達は、「ディクションの先生」、「今日はディクションの稽古だった」というように使っています。

今回の「カルメン」もディクションの先生のお稽古があり、色々と注意やアドヴァイス、御指導下さいます。歌う側は、ディクションの先生が歌を聴いていると思うと、途端に緊張が走り、何だかドキドキしてしまいます。これって、車を運転してる時に、警察が居る前を通る際、スピードを落として、徐行運転する感じの感覚だな、って思うのは私だけでしょうか?

※動画は、スペインのロンダの山道を車窓から。狭い道を対向車が来ても、上手く走ってくれました。