2016年9月28日水曜日

9月マンスリーコンサート終了

毎月コンサート、9月が終了致しました。

今回は藤原歌劇団の大ベテラン、メゾ・ソプラノの牧野真由美さんをゲストにお迎えしました。メゾならではの深い響き、暖かいお声で日本歌曲からオペラまでご披露頂きました。控え室でも、終始リラックスした雰囲気で、初対面の私にも気さくにお話し下さり、私も楽しく本番で歌う事ができました。

牧野さんと「蝶々夫人」の「花の二重唱」を一緒に歌わせて頂きました。このオペラの中で、蝶々さんが三年も待ち続けたピンカートンが、アメリカから帰って来る!と大砲の音を聞き、双眼鏡で船を確認し、スズキと喜び合い、歌う二重唱です。

今日の本番までに、自分で練習をしようと楽譜を取り出しました。久しぶりにこのシーンを歌うので、「蝶々夫人」を自分が初めて歌った時の楽譜を取り出してみました。どの役も、初めて取り組む時には、楽譜にかなり色んな事を書き込みます。その後、色んな形で歌う事に合わせ、色んな楽譜を用意するのですが。

私が初めて「蝶々夫人」を歌ったのは、今一般的に上演されてるものではなく、初演版というものです。プッチーニが作曲して初演発表した後に、色んな部分をカットして改定されて現行版、今の形になっている。無駄?な部分をそぎ落とし、歌詞や音程も少し変わっている。その楽譜を取り出してみました。

「花の二重唱」も初演版、現行版と歌詞が少し違っていました。何度か現行版も歌ってるので、その時には歌詞の違いも分かっていたはずですが、その事もすっかり忘れていました。

待ち続けた彼が帰ってきた事に感動しながら、現行版では 「桜の花びらに、自分の顔を埋めたい!」とスズキに歌いかけます。初演版では子供に「可愛い手を叩いて喜びましょう」 となってます。今となっては、現行版に慣れた私ですが、改めて初演版の歌詞もいいなぁと思いながら、今日のために現行版で練習しておりました。

本当に素敵なメゾ・ソプラノ、牧野さんと、大好きなプッチーニ、「花の二重唱」を歌わせて頂き光栄でした!藤原さんのピアノも素晴らしく、今回も楽しい本番になりました。ありがとうございました。